漾鏡

ニノ（早見沙織） - アレグロ
作詞：福山リョウコ
作曲：NARASAKI

三日月（みかづき）降（ふ）る夜（よる）には
窓越（まどご）しきみに触（ふ）れていた
こびりつく笑顔（えがお）と声（こえ）と匂（にお）いが
ぼくの朝（あさ）も昼（ひる）も夜（よ）も夢（ゆめ）も
侵（おか）してくんだ

叫（さけ）び散（ち）らしても
消（け）せやしないんだよ
空（そら）仰（あお）ぎ波間（なみま）走（はし）ってく
焦（こ）がれる夜（よる）の隣（となり）へ

ほら　もつれる足（あし）で探（さが）す
たとえきみが見（み）えなくても
ふるえる指（ゆび）で願（ねが）う
たとえきみに触（ふ）れなくても
ただ　あふれる喉（のど）で祈（いの）る
たとえきみに言（い）えなくても

星（ほし）すりぬけ
三日月（みかづき）かすめ
走（はし）れ
「きみに　あいたい」


こころ零（こぼ）す　夜（よる）には
窓越（まどご）しきみと奏（かな）でてた
ひからびる記憶（きおく）と熱（ねつ）の欠片（かけら）で

ぼくの歌（うた）も音（おと）も詞（し）も嘘（うそ）も
千切（ちぎ）れてくんだ

声（こえ）を嗄（か）らしても
此処（ここ）にはいないんだよ
星（ほし）の海（うみ）呑（の）まれ走（はし）ってく
さまよう夜（よる）の終（お）わりへ

ほら　ゆらめく足（あし）で探（さが）す
たとえきみが見（み）えなくても
こごえる指（ゆび）で願（ねが）う
たとえきみに触（ふ）れなくても
ただ　かすれる喉（のど）で祈（いの）る
たとえきみに言（い）えなくても

星（ほし）追（お）い越（こ）せ
三日月（みかづき）遥（はる）か
走（はし）る
「きみが　こいしい」

見上（みあ）げてごらん
同（おな）じ夜（よる）の
同（おな）じ空（そら）の
同（おな）じ月（つき）を

さらさらゆらぐ砂（すな）にぼくらは
ぶくぶくと沈（しず）んで
きらきらひかる星（ほし）がぼくらを
ふわり誘（いざな）うよ

もつれる足（あし）で探（さが）す
ふるえる指（ゆび）で願（ねが）う
ただ　あふれる喉（のど）で祈（いの）る
こぼれる声（こえ）で告（つ）げる
「ぼくは　ここだよ」


さあ速（はや）く
星（ほし）消（き）える前（まえ）に
走（はし）れ
きみへと

さあ速（はや）く
月（つき）消（き）える前（まえ）に
伸（の）ばせ
きみまで
手（て）を